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弱った心筋を再生させる細胞シート治療とは

2014年7月に「小児初の心筋再生手術に成功」という新聞記事が掲載されました。このとき行われた手術こそ、臓器を蘇らせる再生医療の最新治療「細胞シート治療」です。細胞シート治療を詳しく見ていきましょう。9月16日放送『みんなの家庭の医学』の「長引く不調を解消!3つの新事実SP」で紹介されていました。



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弱った心筋を再生させる細胞シート治療とは

細胞シート治療は心筋再生の最前線

細胞シート治療法を開発したのは、大阪府吹田市にある大阪大学医学部付属病院の心臓血管外科の主任教授・澤芳樹先生です。

澤先生は心臓手術のエキスパートで、重症の心不全患者を救い続けてきたドクターの1人。iPS細胞研究でノーベル賞を受賞した山中伸弥教授と心筋細胞の共同研究を行い、再生医療の最前線で斬新な治療法を開発。いまや世界から注目されているのです。

細胞シートとは、心臓の細胞に極めて近い患者の足の太ももの細胞を使って作られたシート状のものです。このシートをダメージを受けた心筋に貼り付けると、心筋は細胞シートを同化するために新たな血管を送り込みます。

細胞シートの栄養で心筋が再生する

すると、シート内で作られた栄養が送り込まれ、弱った心筋が再生を始めることができるのです。実際のシートを見てみると、白っぽい半透明の薄い膜。直径4cmほどの円状になっていました。これを心筋に貼り付けるわけです。

細胞シート治療で行われるのは合計2回の手術。まずは太ももの筋肉を採取する手術です。その筋肉から筋芽細胞と呼ばれる、心臓の細胞に極めて似ている細胞を取り出します。そして1か月以上培養して、細胞シートを作るのです。

2回目の手術はでき上がった細胞シートを、20cmほど胸にメスを入れて直接、心臓に貼り付けるというもの。あとは細胞シートから送られる栄養で心筋が再生して、心臓機能が回復するのを待つのです。


心筋再生の細胞シートが事業化される

この大阪大学の澤教授の臨床研究は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構によるプロジェクト。さらに大阪大学はテルモ株式会社と共同研究を進め、先端医療開発特区「スーパー特区」の「細胞シートによる再生医療実現プロジェクト」に参加してきました。

そして2014年10月30日、テルモは心不全患者の治療のための心臓の再生医療を事業化するため、骨格筋芽細胞シートを再生医療等製品として、厚生労働省へ製造販売承認申請を行いました。

テルモは2007年から心筋再生の細胞シートの開発に着手。2012年から国内3医療機関で治験を実施していました。なお、安全性などの厚生労働省の審査には1年ほどかかる見通しです。

■9月16日放送『みんなの家庭の医学』
【長引く不調を解消!3つの新事実SP】

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